長谷邦夫はてなダイアリー・アーカイブ

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マンガ・コース2年生の番外作品350枚小説に

コメントを書いた。
 奈須きのこファンだというからライトノベル志向
の生徒の作品である。前半が地味な展開で、魔術の
魅力が、場面としてもアクションとしても書けてい
ないが、後半突如爆発している。
 雑誌コンテストに応募するというので、やはり
これではまずい。主人公少年の性格や、インパク
のある魔術力をまず書くようにとコメント。
 このあたりの構成はマンガの場合と同じことに
なる。文章はなかなか軽快なテンポで、初めてと
しては合格点である。

「少年文芸」の短篇小説やマンガ、対談などを

少し読んでみた。こちらはライトノベル志向は
無いようだ。かといって、かつての「文芸首都
のような純文学的なものではない。
 青春期に詩やマンガや小説的なもので、何かを
表現してみたい〜それなら写真でもイラストでも
いいよ〜といった編集構成になっていた。

詩を書くことは簡単だ

問題はうんざりするほど長い午後の
過ごし方さ…
 と四元康裕が詩に書き、田口犬男との対談では
中学時代は中原中也谷川俊太郎を読む文学少年
だったが、作品を書いたのは、二十代半ばを過ぎて
仕事でアメリカに初めて移住し、英語で書いたとき
からだと言う。
 <表現に出会う>かたちも、現在の日本では想像
もできぬ様々なかたちに変化している。
 そんな時代だから、彼等にとっては<小説>だの
<詩>だのと言って、表現形式を旧時代の如くカテ
ゴライズしてしてしまうことは、窮屈なのかも知れ
ない。

マンガを描こうというなら、<うんざりするほど

長い午後>などは全く有り得ないはず。ネタが無い
なら、カケアミやフラッシュの特訓でもいいのだ。
 ひたすらペンを動かしながら、考え、悩み、工夫
する以外に無い。
 60歳で他界するまでに20万ページ以上(多分!)
を描いた石ノ森章太郎を見よ。17歳ころから雑誌に
掲載されてきた作品が500巻刊行される。
 角川は、これを何年かけて書店に出していくんだろう。